【報告】2024年の小児在宅医療実務研修会・実技講習会の報告

小児在宅医療実務研修会①

-開催概要-

  • テーマ
    在宅医療チームの役割を知る ~地域の摂食・嚥下を支える職種~
  • 日時
    令和6(2024)年7月17日(水)10:30~15:30(受付10:00~)
  • 参加者
    集計中
  • 会場
    パルティとちぎ男女共同参画センター研修室301(宇都宮市野沢町4-1)

ーアンケート抜粋ー

看護師 

・歯も食事も生きるために必要なことですが、家族が疑問に思ったり、相談する機会が少ないのかなと思いました。今回の研修を受講し、こちらからアプローチするきっかけにしたいと思います。 

・子どもの在宅において歯科衛生に繋がりにくい現状があることを知った。改めて、口腔衛生を保つことで感染症予防、食べること話すことなどの口腔機能の発達につながると認識した。 

・在宅の施設看護師として口腔内にも注目をし、必要な多職種連携が持てるよう意識して支援を行っていきたい。 

・多職種と連携して、ひとりひとりが残存機能を生かして発達していけるように関わっていけたらと思った。 

・歯科衛生士さんの活躍は、在宅で過ごす方々にとって大変大切であることを再確認できました。 

・病院勤務で、入院中の短期入院児との関わりが主のため、在宅の医ケア児の今を知りたくて、参加しました。今回、参加した保護者の話や思いを聴くことができたことがとても貴重な経験となりました。 

歯科医師 

・小児歯科医として30年以上携わっているので、何かお役に立てることがあればと思います。 

栄養士 

・多職種の講師の話をきくことは、新しい発見があり、とても勉強になります。また『できることをできる範囲で、寄り添った支援を』ということが共通であることが感じられ、とても有意義な時間でした。 

薬剤師 

・薬局では摂食・嚥下の多職種の関わり方を学べる機会が少なく、非常に貴重な話が聞けました。 

・連携についての質問があり、まだまだ足りないことが多く、今後、さらに多職種連携が求められていると感じました。 

・歯科領域はあまり接点がなかったため大変勉強になりました。

相談支援専門員 

・訪問診療は知っていましたが、訪問歯科診療と訪問栄養指導は初めて知ったので、支援の幅や可能性が広がります。様々な視点の話が聞けたのもありがたかったです。 

・歯科診療の重要性が分かりました。医療的ケア児の他、強度行動障害児や自閉症、在宅生活、施設での生活のどの部分でも必ずついてくる問題で、歯科診療は虫歯や歯茎の腫れ等がないと受診しない傾向が極めて高いと推測される中、定期診療の重要性を知れた。 

教育関係者(教員・保育士) 

・口腔ケアの大切さがよく分かりました。ケアの方法を勉強して支援に活かしたいです。ミキサー食には処方食(エネーボなど)にはない力があることが分かりました。ミキサー食が広がると良い。 

・動画や実体験を元にした講演が分かりやすかった。口腔ケアの重要性を改めて知ることができた。 

行政職(保健師含む) 

・医療的ケア児者だけでなく、発達障害を含めて多くの方に偏食や感覚過敏など経口栄養問題があります。問題を抱えたために、胃ろうとなった方もいました。多職種が集まれば集まるほどいろいろな支援の方向性が広がることを感じました。 

・医療的ケア児に関わることが少なく、在宅生活においての課題や現状(特に口腔ケアや栄養面)を知ることができ、とても勉強になりました。今後、関わっていく際に新たな視点で支援できればと思います。

 

ダウンロード
小児の食支援において参考となる図書の紹介
syokushien.pdf
PDFファイル 333.2 KB

小児在宅医療実務研修会②

-開催概要-

  • テーマ
    小児の訪問診療と子どもを対象としたアドバンスケアプランニング(ACP)~小児における意思決定支援を考える~
  • 日時
    令和6(2024)年8月25日(日)13:30~16:00(入室13:15~)
  • 参加者
    集計中
  • 会場
    認定特定非営利活動法人うりずんからオンライン配信

看護師 

・小児看護の経験がなく、意思決定支援の難しさ、多職種連携の重要さを改めて再認識させていただきました。傾聴をしながら、時には意思決定を促すことも必要なのだと感じることができました。 

・訪問看護師として働き始めましたが、小児の分野の経験がなく、不安の方が多くあります。同職場の看護師もリハビリも小児には積極的にやると言えない状況です。このような研修を受け、在宅の小児の支えになれるようにしたいと思います。 

・小児の患者さんの意思決定に関して、これまであまりじっくり考えたことがありませんでした。多職種との連携の重要性については理解していますが、子どもの場合は親や医療従事者の意見に左右されることが現状なのではないかと思う。同時に、いかに「自分でコントロールする」部分を多く持たせられるかが本人の視点に近づける方法なのだということが分かりました。家族の中には、考えや想いをうまく言葉にできない方もいらっしゃると思います。いろんな人と対話することによって明確になってくることもあると思うので、やはり関係性を維持しながら相手を知ろうとすることが大事だと学びました。 

・小児のACPは難しいと思っていましたが、講義を聴いて、普段の関わりの中で意識して対話していこうと思いました。 

・先生の講義はもちろんのこと、グループワークでのセッションも興味深くとても勉強になりました。子供(本人)が軸であり主体であることを決して忘れずに、家族ケアをしていく大切さや難しさなどを学びました。 

・小児における意思決定支援の研修会はなかなか機会がありませんので、大変有意義でした。具体的な話し方など、こどもを主語にすることを忘れずに対応していきたいと思います。 

・小児に対してのACPを様々な職種にも知ってほしいと思いました。ACPの認知度が医療業界の中でも低いと感じました。 

・どの年齢の子も、命と真剣に向き合っていて、その思いを表出できるような関わりをできるように心がけていこうと思いました。本人、家族、多職種のみんなで、思いや方向性を共有できるよう、対話を積み重ねていくことの重要性を学べました。

福祉職 

・これまで終末期に携わることは多かったのですが、現在の自分の職種の立ち位置が、現場の思いとは微妙に変化してきたこと、先日ACPの会議に参加したこと等で、リアルタイムな内容でした。講義やGWで皆さんの意見を聴き、自分は今後どうやって関わって支援をしていけばよいのかの指標をいただいたと思っています。有意義な時間でした。 

薬剤師 

・小児在宅医療の経験がありますが、以前関わらせていただいた際の振り返りもでき、改めて考える機会となりました。今後の業務にも活かしていきたいと思います。 

・小児の緩和医療に関して、なかなか聞けない話が聞けてとても勉強になった。とても難しく重いテーマだったが、考える機会になって良かった。今後の仕事に役立てたいと思う。 

・こういった研修会に参加するのが初めてだったので、とても勉強になりました。 

リハビリセラピスト 

・小児未経験ですが、先生方やグループワークの方々の話を聞いて大変勉強になると同時に、自分も将来少しでも当事者の力になれるよう精進したいとモチベーションが上がりました。 

・医療的ケア児の経験はありませんが、現在、医療的ケアが必要でない小児の在宅リハビリに関わっています。言葉がまだ出ていないため、表情や感情・行動を観察し、家族に確認しながら進めています。意思決定が難しい年齢ですが、楽しんでいる様子、こどもの様子を見て喜ぶ家族の様子を大切にして運動の説明と実施をしています。装具や福祉用具等の検討・導入が必要になることがあります。家族だけでなく本人への説明、目線を合わせることや自分の気持ちや思いを話すことができる環境を作ること、話を聞いてもらえるように努めていきたいと思います。  

教育関係者(教員・保育士) 

・お子さんの自己決定は、とても大切なことだと感じています。主張が難しいお子さんの気持ちに寄り添い、少しでも思いをくみ取れるよう信頼関係を構築していきたいと思います。また、お子さんを支えるご家族の方との信頼関係を構築するためにも考えや思いを傾聴することを心がけて、日々関わっていこうと思いました。 

・本人や保護者からの訴えがあった際、表面的な言葉だけでなく背景を考えることが大切ということが印象に残り、大変参考になりました。 

歯科衛生士 

・障害のあるこどもに関わる際に、どんなことを考え、思っているのだろうと頭に置き対応していきたいと思います。

 


小児在宅医療実技講習会①

-開催概要-

  • テーマ
    子どものひと口を守る支援 ~食事支援を学ぶ~
  • 日時
    令和6(2024)年10月20日(日)10:30~16:30(受付10:00~)
  • 参加者
    集計中
  • 会場
    とちぎ福祉プラザ福祉研修室(宇都宮市若草1丁目10-6)

看護師 

・おでんやヌードル等の常食も注入できることを知り、とても衝撃でした。とろみをつける以外でゲル剤の方がまとまり飲みこみやすさが良いことが分かりました。。 

薬剤師 

・まとまりペーストを食べさせた時の動画にビックリしました。ゆるいペーストからまとまりペーストへ、食形態を少し変えただけで口の動きが大きく変化し、とても飲みこみやすそうで衝撃的でした。旧コネクタと新コネクタで、ミキサー食通りやすさが全然違って面白かったです。また、普段、簡単に手に入るもので、嚥下に優しい絶品スイーツが作れて調理実習もとても楽しかったです。貴重な経験をありがとうございました。 

・普段の業務で、経管栄養を患者様にお渡していたが、患者様の気持ち・保護者の気持ちがあることに気づかされました。胃ろうからの食事もとても重要なことであることを理解しました。普段見られない食事の状況を見られてとても勉強になったし、今後の課題にもなりました。 

教育関係者(教員・保育士) 

・淺野先生のお話は分かりやすくとても勉強になり、役に立つ内容でした。教育との話も絡めていたので現場でもやってみたいと思いました。 

・現在、給食のペースト食注入を進めているところですが、そのメリットも大きいことを再確認でき、今後も頑張っていこうと思えました。また、半固形物の良さも知ることができ参考になりました。注入体験と調理体験も楽しく、経験値が上がりました。 

・とても勉強になりました。淺野先生の講義は食べる楽しさを当たり前に、、、というお話でしたが、現実的に嚥下が難しい子に対してどのように接していくべきか考えさせられました。宮源さんの講義・実習もとても楽しく学べました。 

・摂食で悩んでいる保護者の方がたくさんいます。本日の講義の内容を保護者の方にも聞いてもらいたかった、、、と思いました。私が学んだことを少しでも保護者の方に伝えたり、日々の療育の中で「楽しくワクワクする食事の時間」を子どもたちに提供できるようにしていきたいと思います。 

当事者ご家族 

・とても勉強になりました。食べやすさについての認識不足を痛感しました。付着性についても目からうろこでした。まとまりペースト勉強したいです。 

・とても参考になり、参加して良かったです。様々な商品も見ることができ、良かったです。 

栄養士 

・実際に注入を体験できたのが良かった。初めて体験し、とても勉強になりました。

 

※上記3講習会のそれぞれの会の実施内容の詳細についてはこちらのページをご覧ください。


第8回小児在宅医療実技講習会

-開催概要-

  • 日時
    2025年1月26日(日)9:50~15:30 受付開始9:30
  • 参加者
    集計中
  • 会場
    獨協医科大学病院(下都賀郡壬生町北小林880) 教育医療棟6階シミュレーション講義室1 他

看護師

・小児について知らないことも多かったので、多くの学びを得ることができました。

・今まで知りたくてもどこに聞けばいいのか分からなかったことが解決できました。

リハビリセラピスト

・薬剤の投与方法など、普段携わらない部分の知識を深められました。実技の方も練習し、実際の場面で実施できるよう引き続き行っていきたいと思います。

教育関係者

・様々な専門の先生方からのお話を聞くことができ、とても貴重な機会だと思いました。ありがとうございました。

福祉職

・実技の時に個別でたくさん質問できたので、もやもやが少しとれました。

薬剤師

・普段見ることはあっても、実際に触れることがなかったので、大変有意義でした。

 

参加職種

医師     4名

歯科医師   3名

看護師    63名

教育関係者  7名

保育士    5名

行政職    4名

薬剤師    3名

理学療法士  3名

作業療法士  3名

言語聴覚士  1名

歯科衛生士  2名

臨床工学技士 1名

その他    1名

 

実施内容の詳細についてはこちらのページをご覧ください。